日本初の円建てステーブルコインJPYC発行開始|3時間で1500万円分、仕組みと使い方を徹底解説
2025.11.07
2025年10月27日午後1時、日本の金融史に新たな1ページが刻まれました。JPYC株式会社が運営するプラットフォーム「JPYC EX」を通じて、日本円と1:1で交換可能なデジタル通貨「JPYC(ジェーピーワイシー)」の発行が正式に開始されたのです。
初日の反響は凄まじく、開始からわずか3時間で1500万円分が発行されました。JPYC社の岡部典孝代表取締役は記者会見で「日本の通貨史に残る大きな分岐点だ」と語り、海外で約3000億ドル規模に達するステーブルコイン市場に、日本が本格参入する歴史的な瞬間となりました。
本記事では、JPYCとは何か、どのように作られているのか、従来の電子マネーや海外のステーブルコインとの違い、そして実際の使い方まで解説します。
CONTENTS
JPYCとは?日本初の円建てステーブルコイン

ステーブルコインって何?
まず基本から。ステーブルコインとは、ビットコインやイーサリアムのような価格変動の激しい暗号資産とは異なり、円やドルといった法定通貨と価値が連動するように設計されたデジタル通貨です。
「ステーブル(Stable)」は英語で「安定した」という意味。1JPYC = 1円という価値が常に保たれるため、価格変動のリスクを気にせず決済や送金に使えます。紙幣や硬貨のような物理的な形はなく、インターネット上で24時間365日、瞬時に送受信できるのが特徴です。
JPYCの法的位置づけ
JPYCは、資金決済法第2条第5項に基づく「電子決済手段」として正式に登録されています(登録番号:関東財務局長第00099号)。これは従来の「前払式支払手段(電子マネー)」や「暗号資産(仮想通貨)」とは異なる新しいカテゴリーです。
JPYCの特徴
- 日本円と1:1で交換可能:発行時も償還(現金化)時も、常に1JPYC = 1円
- 100%以上の資産保全:発行残高の100%以上を銀行預金と日本国債で裏付け
- ブロックチェーン技術:Ethereum、Avalanche、Polygon上で発行・管理
- 24時間即時送金:土日祝日・深夜でも瞬時に送受信可能
- 低コスト:従来の銀行送金と比較して手数料が大幅に削減可能
JPYCはどうやって作られている?仕組みを解説
「デジタル通貨なんて怪しくない?」と思う方もいるかもしれません。しかしJPYCの仕組みは極めて透明で、厳格な規制のもとで運営されています。
①資産の裏付け:銀行預金と日本国債
JPYCの最大の安全装置が「100%以上の資産保全」です。ユーザーが日本円を預けてJPYCを発行すると、その金額と同額以上の資産が以下の形で保管されます:
- 銀行預金:信頼性の高い金融機関に預金として保管
- 日本国債:3ヶ月以内の短期国債(価格変動リスクが極めて小さい)
つまり、1億円分のJPYCが発行されている場合、JPYC株式会社は最低でも1億円以上の現金または国債を保有していることになります。これにより、いつでも「1JPYC = 1円」で償還(日本円への交換)が可能になっています。
②ブロックチェーン技術による透明性
JPYCはパブリックブロックチェーン上で発行・管理されています。これは、誰でも取引記録を閲覧できるオープンな分散型台帳のことです。
ブロックチェーンのメリット
- 透明性:すべての取引履歴が公開され、不正が困難
- 改ざん不可能:一度記録された情報を後から書き換えることができない
- 24時間稼働:銀行のシステムメンテナンスのような停止時間がない
- グローバル送金:国境を越えた送金も瞬時に完了
③厳格な本人確認とマネーロンダリング対策
JPYCの発行・償還には、マイナンバーカードによる公的個人認証(JPKI)が必須です。これは犯罪収益移転防止法に基づく「取引時確認」の一環で、マネーロンダリング(資金洗浄)を防止するための措置です。
さらに、ブロックチェーン上の取引履歴を解析する「オンチェーン解析」によって、不審な資金移動を検知する仕組みも導入されています。
従来の電子マネーとの違いは?
「SuicaやPayPayと何が違うの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。JPYCと従来の電子マネーには、以下のような違いがあります。
| 項目 | 従来の電子マネー(Suica、PayPayなど) | JPYC(ステーブルコイン) |
|---|---|---|
| 運営主体 | 特定企業(JR東日本、PayPay社など) | 資金移動業者(JPYC株式会社) |
| 利用範囲 | 加盟店でのみ利用可能 | 誰でも自由に組み込み・利用可能 |
| 送金機能 | 個人間送金は一部サービスのみ | 誰にでも24時間送金可能 |
| 現金化 | 原則不可(Suica)、可能なものもあり | いつでも1:1で日本円に交換可能 |
| 国際送金 | 原則不可 | 可能(対応ブロックチェーン上) |
| 技術基盤 | 企業の独自システム | パブリックブロックチェーン |
最大の違いは「オープン性」です。従来の電子マネーは特定企業のシステム内でしか使えませんが、JPYCはブロックチェーン上のオープンなインフラとして、誰でも自由に組み込んで利用できます。
海外ステーブルコイン(USDT、USDC)との違い
世界的には、米ドル建てステーブルコインのUSDT(Tether)やUSDC(USD Coin)が圧倒的なシェアを持っています。JPYCはこれらと何が違うのでしょうか?
通貨と規制の違い
- USDT/USDC:米ドル建て。米国の規制に準拠(ただしUSDTは透明性に課題あり)
- JPYC:日本円建て。日本の資金決済法に完全準拠
透明性と信頼性
USDT(時価総額約25兆円)は市場規模最大ですが、裏付け資産の開示が不透明で、過去に規制当局から指摘を受けた経緯があります。
USDC(時価総額約12兆円)は、Circle社とCoinbase社が共同運営し、毎月の監査報告書を公開するなど透明性が高く評価されています。
JPYCは、日本の厳格な資金決済法に基づき、発行残高の100%以上を銀行預金と日本国債で保全することが法的に義務付けられています。透明性と安全性の面では、USDCと同等以上の水準と言えるでしょう。
JPYCの使い方:発行から償還まで
実際にJPYCを使うには、以下の手順が必要です。
①アカウント登録と本人確認

- JPYC EX(https://jpyc.co.jp/)にアクセス
- マイナンバーカードで本人確認(公的個人認証・JPKI使用)
- ウォレット(電子財布)を作成または接続
本人確認はマイナンバーカードのみで、最短1分で完了します。
②JPYCの発行(購入)
- JPYC EX上で発行予約(希望金額を入力)
- 指定された口座に銀行振込(1円 = 1JPYCで発行)
- 登録済みウォレットにJPYCが届く(入金確認後、自動発行)
手数料は無料で、常に1円 = 1JPYCのレートで発行されます。
③JPYCの利用
発行されたJPYCは、以下のような用途で利用できます
- 個人間送金:友人や家族に瞬時に送金(24時間365日)
- オンライン決済:対応ECサイトでの商品購入
- クリエイター支援:漫画家支援プラットフォーム「comilio」などで利用可能
- クレジットカード支払い:ナッジカードでJPYC払いに対応予定
- 企業間決済:法人向けSaaS「ASTERIA Warp」で資金移動の自動化
④JPYCの償還(現金化)
- JPYC EX上で償還予約
- 指定アドレスにJPYCを送付
- 登録出金口座に日本円で払い戻し(1JPYC = 1円で交換)
いつでも日本円に戻せるため、「使えなくて困る」という電子マネーの欠点が解消されています。
JPYCのメリットとデメリット
メリット
- 価格安定性:常に1円 = 1JPYCで、ビットコインのような価格変動リスクなし
- 24時間送金:銀行の営業時間に縛られない
- 低コスト:銀行振込や国際送金と比較して手数料が大幅削減
- 高い透明性:ブロックチェーンで取引履歴が公開
- 現金化可能:いつでも日本円に戻せる
- 法的保護:資金決済法に基づき、資産が保全される
デメリット・注意点
- ウォレット管理の責任:秘密鍵を紛失すると資産を失う可能性
- 対応サービスの限定:現時点では利用できる店舗・サービスが限られている
- ガス代(手数料):ブロックチェーン上の送金には少額の手数料が必要
- 技術的ハードル:ウォレットやブロックチェーンの知識が必要
- 規制変更リスク:法規制が変更される可能性
市場の反応:関連銘柄が急騰
JPYCの正式発行を受けて、株式市場でも大きな動きがありました。
出資企業の株価が軒並み上昇
- アステリア:前日終値1,344円→ストップ高1,644円(+22.3%)
- 電算システムホールディングス:前日終値3,605円→4,015円(+11.4%)
- ユナイテッド:前日終値528円→546円(+3.4%)
関連テーマ銘柄も上昇
- インタートレード:前日終値786円→ストップ高936円(+19.1%)
- Speee:前日終値2,408円→2,700円(+12.1%)
CoinPostの報道によると、ステーブルコインを軸としたデジタル金融市場の広がりが、日本株市場にも波及し始めているとのことです。
今後の展望:3年で10兆円規模を目指す
JPYC株式会社は、今後3年で10兆円規模の発行残高を実現することを目標に掲げています。
拡大するエコシステム
すでに以下のような企業・サービスとの連携が決定または進行中です
- 電算システム:全国6万5千店超のコンビニ・ドラッグストアでの決済システム開発
- アステリア:企業向けSaaS「ASTERIA Warp」でJPYC連携機能追加
- HashPort:大阪・関西万博公式デジタルウォレットでJPYC対応
- ナッジ:クレジットカード代金のJPYC払い導入
- ユーツーテック:漫画家支援プラットフォーム「comilio」でJPYC決済導入
開発者向けSDKの無償公開
JPYC株式会社は、誰でもJPYCを組み込めるように「JPYC SDK(ソフトウェア開発キット)」をGitHub上で無償公開しています。これにより、開発者は数行のコードでJPYC送受信、残高取得、ウォレット連携などを実装できます。
このオープンな設計思想により、様々な事業者が自由にJPYCを活用した新サービスを生み出すことが期待されています。
まとめ:日本の金融史に残る分岐点
2025年10月27日、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC」が正式に発行を開始しました。初日3時間で1500万円分が発行され、市場の強い需要が明らかになりました。
JPYCは、資金決済法に基づく厳格な規制のもと、銀行預金と日本国債で100%以上の資産保全を行い、ブロックチェーン技術によって24時間365日の即時送金を実現しています。従来の電子マネーとは異なり、オープンなインフラとして誰でも自由に利用・開発できる点が最大の特徴です。
海外では約3000億ドル(約45兆円)規模に達するステーブルコイン市場。JPYCの登場により、日本もこの世界的な潮流に本格参入しました。JPYC社の岡部代表が語った「日本の通貨史に残る大きな分岐点」という言葉が、決して大げさではないことが、今後数年で証明されるかもしれません。
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