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Grok Buildに「/goal」コマンド登場:計画・実行・検証を自律ループ【2026年6月】

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2026.07.22

2026年6月22日、xAIはターミナル型AIコーディングエージェントGrok Buildに、新コマンド「/goal」を導入しました。

一言で言えば、「ゴールを一行渡すだけで、あとはAIが計画・実装・検証を自律的にループしてタスクを完了させる」機能です。

これまでのコーディングエージェントは「開発者がプロンプトを出す→AIが実行する→開発者が確認する」という往復作業が前提でした。/goalはそのループから開発者を切り離し、AIが自分で検証まで行い「Complete」になるまで動き続けます。Claude Code・OpenAI Codex CLIとの競争が激化するターミナルエージェント市場において、xAIが打ち出した最大の差別化機能です。

【xAI新ツール】Grok Build早期ベータ版リリース !複数のAIエージェントが並行動作するCLIがコード作成・アプリ構築・ワークフロー自動化を一括処理

Grok Buildとは

Grok Buildは、xAIが2026年5月にリリースしたターミナル(CLI)ベースのコーディングエージェントです。開発者のローカルマシン上で動作し、ファイルの読み書き・コマンド実行・コードの変更を自律的に行えます。

重要な特徴は「コードがすべてローカルで動作する」点です。コードベースはxAIのサーバーに送信されず、金融・医療・行政など規制業界での利用に適したセキュリティ設計になっています。

コマンド一行でインストール可能です。

curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash

利用にはSuperGrokまたはX Premium Plusのサブスクリプションが必要です。

/goalの仕組み「observe→plan→act」ループの自律実行

/goalが解決する課題は明確です。

従来のコーディングセッションは以下の往復を繰り返します。

  1. 開発者がプロンプトを入力する
  2. エージェントが実行する
  3. 開発者が結果を確認・承認する
  4. 1に戻る

このループは小規模なタスクには向いていますが、「認証モジュールを新APIに移行する」「依存ライブラリをアップグレードしてビルドを通す」といった多段階かつテストが必要なタスクには非効率です。

/goalはこのループを変えます。開発者はゴールを一行渡すだけで、あとはエージェントが自律的に動き続けます。

使い方の例です。

/goal Migrate the auth module to the new API

この一行を入力すると、Grok Buildは以下のサイクルを自動で繰り返します。

  1. 計画(Plan):ゴールに対するアプローチを策定し、進捗チェックリストを生成する
  2. 実装(Act):チェックリスト項目を順番に実行する(ファイル編集・コマンド実行)
  3. 検証(Verify):コードレビュー・Webページ確認・スクリプト実行で結果を自己検証する
  4. 検証が通らなければ修正して再度実行する
  5. すべての項目がクリアされるとパネルが「Complete」に切り替わる

「検証まで自動」が従来エージェントと根本的に違う理由

第一世代のコーディングエージェントには有名な失敗パターンがありました。エージェントがファイルを編集し「完了」と報告するが、実際にはコードが動かない——コンパイルエラーは出ないのに、実行すると壊れているというケースです。

これを防ぐため/goalでは検証(Verify)をエージェント自身の実行ループ内に組み込んでいます。検証は3つの手段のいずれか、または組み合わせで行われます。

検証手段 内容
コードレビュー 生成したコードを自己レビューして問題を検出する
Webページ確認 ブラウザでページを確認してランタイム動作を検証する
スクリプト実行 テストスクリプトを実際に走らせて結果を確認する

開発者がチェックしなくても、エージェント自身がテストを実行して合格するまで修正を繰り返す設計です。

Composer 2.5 + Grok Build 0.1の役割分担

/goalはひとつのモデルで動いているわけではありません。Composer 2.5Grok Build 0.1という2つのモデルがパイプラインの各ステージを分担します。

モデル 担当フェーズ 主な特徴
Composer 2.5 計画・複雑な指示の解釈・長時間タスクの管理 長時間タスクと複雑な指示への追従に特化した高速モデル
Grok Build 0.1 コード生成・実行・テスト コーディングタスク専用にゼロから訓練、100トークン/秒超、コンテキスト窓256,000トークン

「計画・管理の知性」と「コード生成の専門性」を分離することで、それぞれのモデルが得意な処理に集中できます。これが/goalを「単なる長いプロンプト実行」ではなく本格的なエージェントオーケストレーションと呼べる理由です。

実行中のコントロール

/goal実行中でも開発者は完全にロックアウトされるわけではありません。以下のコマンドでいつでも操作できます。

コマンド 動作
/goal status リアルタイムの進捗パネルを表示する
/goal pause 作業を一時停止する(ゴールは保持される)
/goal resume 一時停止したところから再開する
/goal clear ゴールを破棄して最初からやり直す

また、実行中に追加の指示を送ることも可能です。「この部分はこの方法でやって」と途中から修正指示を入れられるため、完全な放任ではなく「監督しながら任せる」運用ができます。

具体的なユースケース——/goalに向くタスク・向かないタスク

/goalが威力を発揮するのは、多段階かつ検証が必要な実装タスクです。

/goalが向くタスク例

  • 認証モジュールを新APIに移行し、テストスイートを通す
  • エンドポイントを追加し、ページをブラウザで確認してエラーがないことを確かめる
  • 依存ライブラリをアップグレードし、ビルドを実行して壊れた箇所を修正する
  • 設定ファイルを複数ファイルに展開し、検証スクリプトで正しいことを確認する
  • サービスをリファクタリングし、テストスイートでグリーンビルドを確認する

/goalが向かないタスク例

  • 一行の簡単な修正(通常のGrok Buildセッションで十分)
  • 対話的なフィードバックが必要なデザイン判断
  • 仕様が曖昧でゴールを明確に一行で表現できないタスク

競合比較——Claude Code・Codex CLIとの違い

項目 Grok Build /goal Claude Code OpenAI Codex CLI
タスク渡し方 一行のゴールオブジェクト 会話形式+タスクリスト プロンプト+承認モード
進捗表示 自動チェックリスト+ライブパネル 内部ToDoリスト ステップごとのログ
実行コントロール status/pause/resume/clear 割り込みと再プロンプト 承認/拒否
自己検証 完了まで自律的に検証・修正ループ 指示時のみテスト実行 指示時のみテスト実行
コード実行場所 ローカルマシン(コード非送信) ローカル ローカル
SWE-Bench Verified 70.8%(旧モデル・現行未公表) 87.6%(Opus 4.7) 同等水準
料金 SuperGrok $30/月〜 サブスクまたはAPI サブスクまたはAPI

率直に言うと、現時点のベンチマーク(SWE-Bench Verified)ではClaude Codeに約17ポイントの差があります。xAIはElon Musk氏自身が「6月までにClaudeに追いつく」と発言していましたが、現行モデルのスコアは未公表です。

ただし/goalのアーキテクチャは「一発の精度より、最終的に動くものを届けるかどうか」という軸での勝負を宣言しています。自己検証ループにより最終成果物の品質を高めるアプローチは、ベンチマーク上の差を実務で縮める可能性があります。

料金プラン

プラン 月額 備考
SuperGrok $30 フル機能利用可能・最安プラン
X Premium Plus $40 X(旧Twitter)のプレミアムプランとの兼用
SuperGrok Heavy $300 高使用量向け・より多くのリソース

ターミナルコーディングエージェントカテゴリの中で最安水準の$30/月でフル機能が利用できる点は、導入ハードルの低さとして評価されています。

まとめ

  • 発表日:2026年6月22日(Grok Build /goal コマンド正式導入)
  • ゴールを一行渡すだけで、計画→実装→検証のループを自律実行
  • Composer 2.5(計画・管理)+Grok Build 0.1(コード生成)の2モデルパイプライン
  • 検証はコードレビュー・Webページ確認・スクリプト実行の3手段を自律使用
  • status/pause/resume/clearで実行中もコントロール可能
  • コードはすべてローカル実行・xAIサーバー非送信のセキュア設計
  • SuperGrok $30/月から利用可能(ターミナルエージェント最安水準)

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